知らなかったこと

指宿から知覧に抜けるまでの景色に開聞岳が見えた。まるでアニメのような三角山。富士山に似てるから興奮してしまった!
知覧とは「ちらん」と読む。あたしは全く聞いたことがない場所。でもヒゲは知っていて、知覧にある平和記念館を訪れたいというのだ。戦争の時に特攻隊が最後に過ごした場所らしい。簡単にいうと、飛行機に爆弾500キロを積んで、敵地に墜落するのが役目の人たちが出発した場所。もうどうやったってアメリカには勝てないって分かっていながら、飛行機で突っ込むことが仕事とされた若者たちが最後に過ごした場所。現代の日本じゃありえない心理。でもそれをいまだにやってるから9.11があった。500円払って記念館に入場したけれど、あたしは5分もいられなかった。だって、遺書がいっぱい展示されてるの。目をそむけちゃいけない現実だって分かっちゃいるけれど、両親にあてた最後の手紙をどういう気持ちで書いたんだろう・・・とか考えると、戦死していった当時の若者がかわいそうでしょうがなかった。けど文面には必ず「国のために死ねることがうれしい!」とか「喜んで敵地に乗り込んでいく!」などが書かれており、それは本当に本当に本音なの?ってあたしは疑ってしまった。またなぜか冷静に、そんな覚悟を決めて勝手に爆弾もって飛んでこられる側(アメリカ)だって死ぬわけで、どっちも不幸だなって思った。外国人の観光客がたくさんいたけれど、どういう気持ちなんだろう。ヒゲに言われたけれど、日本人だってパールハーバーに観光に行くわけだからそれと同じだって。なんとなく分かるけれど分からない。複雑な気分。今さらどうにもならない出来事だけど、あたしは悲しくて休憩所に行き、携帯ゲームの上海をしてヒゲを待った。ヒゲは30分ほどじっくり見てから戻ってきた。ヒゲの顔を見て、今ヒゲが戦争に呼ばれたらどうしよう・・・って思うと余計に悲しくなったけれど、外に出て紫芋のソフトクリームを食べたらそんなブルーも吹き飛んだ。

ユウダイな桜島。初めてみたけどずいぶん男らしい山だなぁって思った。一泊二日の小旅行だったけれど、やっぱり九州っていいなぁと思った。ちょっと走ればこんな所にこれるんだもの。次回は長崎の軍艦島に行くらしい。