術後1日目

午前の診察までなんの問題もなかった。傷の消毒が終わって執刀医の先生が飲食GOサインを出した後で一変した。ものすごい激痛が体中を走り始めた。「痛い・・・痛い・・・」しか口から出てこない。即効だからと言われて痛み止めの注射を打ってもらったが一向に効いてこない。何度もナースコールを押すが、私のベッドのナースコールはスカスカしていて5回に1回の割合しか有効じゃない。だから諦めてずっと痛みと戦っていた。冷や汗が体中をぬらし、痛みが体と意識を離そうとし、吐き気が後から後から押し寄せてくる。本当は術後一日目の今日、立って歩くつもりだったのに、今日は無理だって弱気になってしまうほどだった。
痛みで気を失ったのかもしれないが、気がついた時ヒゲが面会に来ていた。ヒゲの顔を見たら痛みがすーっと引いて、「立てるかもしれない!」という気持ちになった。看護師さんを呼んでもらって汗びっしょりの寝巻きを着替えさせてもらった。体もふいてもらって気分もよくなり「立てるかも!」って話したら、じゃあやってみようってことになって立ってみた。数十秒かかったけれども立てた・・・・またもやクララの気分に。この時の力はやはりヒゲから頂いたような気がする。ラブパワーなのだ。あぁ〜よかったって思いながら辛かった今日一日のことをヒゲに話した。そして明日はきっと歩くよ!って宣言した私。
点滴7本。